雪覇国家公園管理処は白蘭部落と連携し、中標高域に生息するタイヤル野生ミツバチの保護に取り組んでいます。良好な生態系環境を形成する農薬汚染のない4つの地域を厳選して野生ミツバチの誘引・飼育を行い、部落の年長者から伝えられたミツバチの飼育に関する知識を活かした巣箱の改良、野生ミツバチの習性の観察記録・飼育経験の共有などに加え、国内外の経験を活用することで、大きな成果を挙げています。
台湾在来の野生ミツバチ(トウヨウミツバチ)は、通常の養蜂場で飼育されるイタリアミツバチ(セイヨウミツバチ)とは非常に異なる習性を持っており、生産量が少なく、環境に敏感なため、刺激を受けると逃げ出しやすい特徴があります。また、蜜源の不足が原因でミツバチの群れが互いに攻撃し合うことで死亡したり、ひいては群れが滅んでしまったりすることを避けるため、飼育密度を抑えることが好ましいと考えられています。
野生ミツバチは人間の生活と密接に関係しており、安定した野生ミツバチの群れを維持することは動植物の生存の保障にもつながります。こうした経験の共有を通して、人々の環境問題への関心を一層高め、力を合わせて自然の生態系保全に取り組めるよう努めています。
持続可能な生態系を促進するため、雪覇が白蘭部落と連携し中標高域に生息するタイヤル野生ミツバチを保護