動物
雪霸国家公園は地形の変化に富み、標高差が非常に大きく、植生が複雑で、大部分のエリアは人工的な干渉や破壊を受けていないため、動物に豊かな食糧源と適切な生息地を提供して保護することができます。少なくとも60種の哺乳類、154種の鳥類、39種の爬虫類、16種の両生類、17種の淡水魚、170種の蝶など珍しく貴重な動物が多くん生息しており、動物資源が非常に豊かです。また、隣のユーラシア大陸から長い間離れていたため、台湾固有種や固有亜種が数多く生息しています。雪霸国家公園には、タイワンツキノワグマ、タイワンヤマネコ、タイワンキジ、サンケイ、ノドジロガビチョウ、タイワンマス、タイワンサンショウウオ、フトオアゲハなど貴重な珍しい動物を含む、57種の固有種が発見されています。
雪山、大霸尖山一帯は動物資源が非常に豊かで、野生のタイワンツキノワグマ、キョン、タイワンヤマネコ、タイワンカモシカ、タイワンイノシシ、サンバーなどの大型哺乳類、その他の小型哺乳類、げっ歯類など貴重な珍しい動物が生息しています。
大自然の神秘と不思議!大自然の精霊とも言われる鳥類は、太古の時代に羽毛の翼を進化させて空を自由に飛び回り、他の動物が到達することのできない場所まで生活空間を広げました。雪霸国家公園に生息している鳥の祖先は、古代の氷河期に大陸から台湾に渡ったものや遠くヒマラヤ山脈から翼を広げて飛んできたものもいます。遠方からの来訪者たちは、餌の種類や生息環境が複雑で多様化している雪霸に魅了され、この地に生息するようになりました。その中でも標高1,800m~2,100mの広葉樹林帯と針葉樹林帯に最も多く生息しています。原住民が山林で活動していた時代は、大型のキジ科の鳥が重要な食料源になっていましたが、チメドリ科のメジロチメドリは、占いの鳥「希利克(Silik)」として、タイヤル族の人々から最も愛されました。
両生類と爬虫類には、人々に最も恐れられているヘビ類や小さな恐竜のようなトカゲ類などが含まれます。雪霸国家公園に生息するユキヤマカナヘビやアオスジトカゲなどの日課は、朝方は石を探して日向ぼっこし、散歩して餌を探したり遊んだりすることです。一方、両生類はあまり注意を向けられてきませんでした。タイワンサンショウウオ、ラナサウテリ、モルトレヒアオガエルなど、中標高の両生類は通常暗く湿った場所で静かに生息しており、ほぼ繁殖期にしか姿を見かけることはありません。彼らにとって子孫を残すことは神聖な使命であり、また唯一の使命なのかもしれません。大自然は想像しているよりも複雑です。彼らの生きる権利やスペースを無視してはいけません。
雪霸国家公園には貴重な渓流魚のほか、固有種であるタイワンマスが生息しています。タイワンマスは氷河期の遺存種であり、亜熱帯の台湾に生息していることは、生物地理学に見ても奇跡であり、大発見となりました。タイワンマスの個体群は約10万年から80万年前、長きにわたる環境の変化を経て、山岳地帯の渓流で生き残ることができたごく一部が、陸封型のマスとして台湾の固有亜種になったと推測されています。
1940年代、タイワンマスは大甲渓の上流に広く分布しており、主に七家湾渓、武陵渓、有勝渓、司界蘭渓、南湖渓、合歓渓など6本の支流に生息していました。現在、タイワンマスの分布は、武陵地区の武陵渓下流と七家湾渓一帯のみとなっています。なぜ、タイワンマスの数は激減してしまったのでしょうか?主な原因は、毎年の台風、大甲渓上流の集水域におけるかつての森林伐採、斜面の破壊、防砂ダムの建設などによるものです。タイワンマスが生息する渓流が水文学的に不安定になり、生息地の破壊や水質汚染などにより生態系のバランスが崩れて個体群の分布と数が激減し、生存が深刻に脅かされています。
雪霸国家公園の昆虫の中でも、「大自然の舞姫」と呼ばれている蝶は、最も観賞価値があるものでしょう。初春には、ひらひらと舞うアサクラアゲハが至る所で見られます。春と夏に現れるホッポアゲハとアケボノアゲハは、中標高の地域でのみ見られる台湾固有種のアゲハチョウです。
最も興味深いのは、昆虫と宿主植物の厳密な共生関係がどのように形成されたかという点です。例えば、フトオアゲハの幼虫はタイワンサッサフラスの葉しか食べません。これまで、タイワンサッサフラスが大量に伐採されて僅かに分布するのみとなると、蝶の数も激減し、絶滅危惧種の一つになりました。このように、天然資源は非常に脆弱で、生態系は一旦ダメージを受けて破壊されてしまうと、元に戻すのは非常に困難です。我々は「単一の希少種の保護よりも、特殊な生物やその生息地の保護の方が重要である」ことを認識しなければなりません。