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このルートは、雪山山脈の雪山主峰と大霸尖山の山脈を結んでいます。平均標高が3,100m以上あるだけでなく、雪山主峰から雪山北峰の間の尾根の高度は3,580m以上。壮麗にそびえたつ巨峰の上に広がるルートで、険しい岩峰、峻険な高山が立ち並びます。山岳愛好家たちは畏怖しながらも、その険しさを克服し、あらゆる困難を乗り越えてこそ、聖稜を縦走するという願いを遂げることができるのです。山岳界隈には、「聖稜を完走して、やっと結婚できる！」という言葉もあります。「この困難な道のりを歩くことで、若者に責任感が芽生え、家庭を持つという重責を担うことができる」という意味です。
「聖稜」の名は1928年（昭和3年）、大霸尖山の初登頂（昭和2年)の翌年、当時の台湾山岳会総幹事である沼井鐵太郎が発表した「大覇尖山の登攀に就て-登攀に就ての考察と実行」」の一文にある、この稜線についての描写から取られています。「．．．この岩稜を縦走するためには、大霸尖山の初登頂と同様の準備が必要である。．．．聖なる稜線、 大霸尖山 --次高山の真正のトラヴアース（縱走）、 果たして何人が其の栄誉を荷ひ、 其の真美を語りうるだらうか」．．．」ここから、この「神聖なる稜線」が山岳愛好家たちの精神の中に深く刻まれるようになったのです。 昭和6年(1931年)、大霸尖山、雪山間の峻険で比類のない高山山脈である聖稜ルートは、純粋に登山を目的とする登山隊によるロープでの横断が初成功し、聖稜ルートの煌めく山岳史が開かれました。

このルートは、かつては冒険用の縦走ルートでした。時代の変化にともない、縦走チームは次第に明瞭なルートを踏み出すようになり、1970年代を過ぎると百岳登峰運動、1980、90年代の登山クラブの雪山六路会師登山運動などによって、より多くの登山チームを魅了しました。聖なる稜線でのアクティビティーである大霸尖山から雪山主峰までのこれまでの聖稜線ルートでは、山を進み峰を越える登山愛好家を満足させることができませんでした。そこでさらに延長して武陵四秀ルートが追加され、「聖稜Y型」と「聖稜O型」ができました。「Y型」は武陵農場から登り、桃山、喀拉業山、 池有山と品田山を縦走した後、続けて塔克金渓から霸南を通ります。軽装で大霸群山に戻り、もう一度従来の聖稜ルートから雪山主峰へと回ります。「O型」は、武陵四秀を縦走した後、直接品田山西側から品田断崖へと垂直に下り、布秀蘭山で従来の聖稜ルートに合流します。多くの組み合わせ方と選択肢があることから、この聖稜ルートが雪山山脈で最も著名な縦走ルートとなりました。