日本統治時代の大正4年(1915年)7月に、蕃務本署の測量隊、財津久平一行は、卑亜南社(現・南山荘)から卑南鞍部(現:思源埡口)を通って、志佳陽社(現・環山部落)まで到達し、志佳陽大山稜ルートを回って雪山主峰の初登頂と測量を行いました。ここから、このルートは次高山(日本統治時代の雪山の名称)に登る最短ルートとされていましたが、1970年に雪山東ルートが開かれたことで、志佳陽ルートは功を成して身を引くこととなりました。 志佳陽大山は標高3,345mで、基点は東南の3,289mの峰にあります。東南の草の斜面と谷には瓢簞池があり、山の光と水の美しさを備えています。また、途中の司界蘭渓では見事な渓谷風景が望めます。山の周辺エリアはタイヤル族の原住民集落で、美しく歴史的意義の高い原郷です。3~4日の休暇があるなら、歴史の趣がある登山道-志佳陽ルートを歩いてみると、味わい深い思い出となることでしょう。
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